幸せな国で不安や不幸を感じる理由についての考察
「不安」とか「不幸」を感じる生物は「人間」だけである。将来の事について不安を感じやすいのは裕福な国や家庭に見られがちである。
これはどういうことなのだろうか?
本当に貧しい生活をしていると将来の事よりも今を生きる事や数週間くらいの事をを考えるので今の20代がわざわざ老後の事を心配して生活はしないというような事が一つの要因として挙げられる。
アノミーなどで有名な「自殺論」や自殺の統計データを参考にすると戦争中よりも平和な時代の方が自殺はしやすい。
時間や資源に余裕があると逆に不安を感じたり、不幸を感じやすい。
みそラーメンしか売ってない店では、迷うことはないが、
様々なラーメンを売っていたり、ラーメンだけでなく定食や丼ものも選択できる状態だと人は迷う。
そして数あるものの中から選んだものが正解の選択肢ではなかったときのダメージは大きい。
結婚や家の購入、就職、部活、学校、バイト、、、などは特に大きなダメージを受けるのではないかと思う。
ここで一つの逆説的な事が起きる。
選択肢が一択の場合と選択肢が多い場合では迷ったり、不安を感じるのは後者である。
しかし、選択肢が一択しかないのと複数なのではより自分に合うものを見つけられる可能性が高いのも後者である。
数ある選択肢から選ぶという行為そのものがストレスを発生させ、失敗した時にストレスをかけ不幸せにしてしまうのかも知れない。
シュレティンガーの猫という話がある。
箱の中にいれた猫はその箱を開けるまでは「生きている可能性」「死んでいる可能性」どちらも存在するというような話である。
仮に正解の選択肢を取っていても「他を選んだ方が正解だったかも知れない」という別の可能性を考えて不安になってしまう場面もありそうである。
結局のところ、合理性よりも感情を優先させてしまっている結果なのかも知れない。
だとするなら感情のコントロールを上手にすることがこの平和な国で生きる秘訣なのかも知れない。
選択肢が沢山あると、それが正解だとしても悪い面を気にしたり他を選んでいたら正解だったかも知れないという別の可能性を追うようなら、自分で選んだ道が正解だと自己暗示して今を楽しむ方が良いのではないだろうか。
数多くの名言や魔法の言葉でもネガティブよりもポジティブを推奨しやすい。
選択する上で大事なのは、将来のことをあれこれ考えるよりも今何したいかを重視することである。
3年後にこの~は使いそうだから安いうちに買っておくかとか、もしかしたら使うかも知れないから捨てないようにしようかと、子供を二人産む予定だからマイホームを買っておこうとか、
その選択肢は、予定通りいかないかも知れない。安いからとか~する予定だからといってずっと先の不確定要素を早すぎる段階で選択をしてしまうのは危険ではないだろうか。
まぁ、物凄いお金持ちなら気にしないレベルかも知れない。
例え1000円くらいの買い物でも必要ないモノを買ったら後悔して、悔しくなる。
しかし、1000円をはした金だと思っているならこういうストレスからも解放されたりする。
このあたりは持
っているお金の量と性格によるものだろう。
人生全て得して生きていくことはほぼあり得ない。得することもあれば損をすることもあるくらいの感覚を持ち、ひとつの失敗はくよくよしないことが精神面上良さそうだ。
10回のできごとの8回はいいことで2回は嫌なことくらいで人生は大成功であると思うくらいでちょうどよいのかも知れない。